統一パ紹介③-こおり-

はじめに

企画については過去の記事でも触れられていますが、改めて説明すると『ポケットモンスター ソード・シールド』にて、以下のレギュレーションで対戦企画を行いました。

・見せ合い6匹から3匹を選出

・パーティは任意のタイプ統一

・禁止・幻ポケモン不可

この記事では、自分がこのレギュレーションに挑むに際して育成した氷パーティについての解説、もとい供養を行っていきます。なお、当時(約一カ月ほど前)はポケモン対戦のポの字も理解しきれていない有様だったため、今となっては欠点や改善点も目につきますが、その点はご了承ください。

タイプ選択理由

全18種類あるタイプの内、自分はこおりタイプを選択し戦いに臨みました。まず選択理由を述べる前に、こおりタイプの長所と短所を挙げるならばこうなります。

長所

・無効タイプが存在しない

・霰を最大限に利用できる

・4倍弱点を突きやすい

・タイプ一致で「ぜったいれいど*1を使用できる

・基本的に色合いが似ているので並べると統一感が出る

短所

・半減タイプの少なさ

・耐久値の低さ

・技範囲の狭さ

長所・短所を一言でまとめるならば、こおりタイプは「攻めるに強く(?)守るに弱い」タイプだと言えるでしょう。でんきに対するじめんのような無効タイプが存在しないこおりタイプは技の通りが(比較的)よく、「フリーズドライ*2の存在からも4倍弱点を突きやすいタイプとなっています。

また霰時の必中「ふぶき」の存在は攻めの選択として十分なほどに強く、霰下でのみ使用できる「オーロラベール*3はこおりタイプを選択する理由になるほどに強い変化技だと言えます。

逆に「オーロラベール」の存在があってようやく攻撃を受けられると言っても過言ではない防御面の脆さも特徴です。下準備なしでは耐性の少なさと防御種族値の低さから脆くも崩れ去ることは必定。取り合えず撒かれる「ステルスロック」のダメージも馬鹿になりません。攻めるに際しても、技範囲の狭さが足を引っ張る場面も多いです。

こうした短所を抱えながらもこおりタイプを選んだ理由は、天候パーティであれば初心者でも方針が定めやすいと思ったからであり、何より特性ゆきがくれユキメノコ*4を使おうとした場合、無理なく霰を降らせる必要があったからです。

また、参加者が限られるこの企画においてこおりタイプの敵である岩・格闘は面子的に選ばれないと断言できましたし、炎タイプについては水統一を筆頭に、選ばれる可能性の高いタイプへの対応が難しそうなことから、最終的に選択されない可能性が高いと踏んでいました。唯一の懸念点である鋼タイプについては出るか出ないかの二択なので対策しないことを最大の対策としています。

パーティ及び控え

アマルルガ(アマルウ♂)@ひかりのねんど(ずぶとい/ゆきふらし)

223(196)-×(↓)-121(140↑)-119(4)-114(12)-98(156)

ふぶき/でんじは/オーロラベール/ステルスロック

先発ゆきふらし+オーロラベール要員。特性ゆきふらしはアローラキュウコンを始めいくつかの選択肢が存在しますが、「オーロラベール+でんじは+ステルスロック」の枠を一匹のポケモンで賄えるのはこのポケモンだけであり、禁止伝説級のポケモンが存在しないレギュレーションにおいては高いHP種族値も活きて来るだろうと思っての選択です。

技構成は上記でも触れたオーロラベール、でんじは、ステルスロックと言った補助技に加え、自身で降らせた霰の中で必中となる「ふぶき」を選択。先発同士の対面性能を高める形としました。

持ち物はオーロラベールの持続ターンを伸ばす「ひかりのねんど」。これは確実に行動保証を得ることのできる「きあいのたすき」との選択だと思いますが、ザシアンのようなポケモンと対峙しない環境においては襷がなくとも行動できると甘えての粘土採用です。

努力値は麻痺時の準速ドラパルトを抜けるようS調整し、仮想敵が存在し得ないため残りは耐久値が最大になるよう振りました。余りの4はCに。余談ですが、こおり統一を作るにあたって夢特性アマルルガを捕まえるのが一番苦労したポイントです。

ラプラス(ラピュすけ♂)@じゃくてんほけん(ひかえめ/ちょすい/キョダイマックス)

223(140)-×(↓)-113(100)-150(252↑)-116(4)-82(12)

ハイドロポンプ/フリーズドライ/ぜったいれいど/ほろびのうた

こおり及びみず統一を使う理由にさえなるダイマエースポケモン。キョダイマックス時にこおり技を撃つことで、攻撃しつつオーロラベールを貼れるぶっ壊れ技、キョダイセンリツを使うことが出来ます。

技選択は広く相手を見られる「フリーズドライ」。ダイマ時の威力を見越しての「ハイドロポンプ」。高威力センリツの種になりつつすべてをひっくり返せる可能性を秘めた「ぜったいれいど」。「ほろびのうた」の枠はダイマ時にダイウォールとなる技であれば何でもよかったのですが、結局一番ラプラスっぽいのでこれにしました。ほろびのうたから後述の回避特化ユキメノコに繋ぐ流れも嫌らしいので結果的にこれで良かったと思います。

持ち物はダイマックス想定で攻撃を耐えながら敵を粉砕する「じゃくてんほけん」。特性は「シェルアーマー」と迷った結果「ちょすい」に。ベール込みで受けて攻めることを考えれば急所の不安を取り除く前者は魅力的ですが、相手が想定できないために日和った結果がこの選択です。

努力値の調整理由はおぼろげながら、見る限り無振りのバンギラスを抜ける調整がほどこされているのではないかと思います。CSについては一考の余地あり。また技範囲を広げるために「かみなり」を採用しても良かったかも知れません。

▶パッチルドン(パッドン)@いのちのたま(むじゃき/ゆきかき)

165-139(148)-110-124(108)-90(↓)-117(252↑)

でんげきくちばし/フリーズドライ/けたぐり/じゅうでん

霰下限定ですばやさが倍になる「ゆきかき」と、先攻時威力が倍になる「でんげきくちばし」を武器にした物理エース。初めて目にした際に一目ぼれしたポケモンでもあるため、こおり統一を使うなら使いたいと思っての採用です。電気技が通らない地面タイプへの役割破壊のため、今回はA特化ではなくAC両刀となっています。

技はタイプ一致で先攻時威力170を放てる「でんげきくちばし」、受け出しの地面タイプを破壊する「フリーズドライ」、対バンギラス特効の「けたぐり」、ダイウォールの種となる変化技「じゅうでん」です。

持ち物は火力アップアイテムの中から「いのちのたま」を選択。ダイマックスしないアタッカーではありますが、こだわると地面タイプで簡単に止まり、「じゃくてんほけん」採用の場合はある程度耐久に努力値を割く必要が出るのでこの選択です。

両刀における努力値調整はよく分からなかったので、「ポケモン徹底攻略」の下記記事を丸パクリ参考にさせていただきました。基本的にダイマックスしない方が強いポケモンであり、霰がやんだり相手の攻撃を耐えられない場面でない限りはくちばしで突っ込めばいいと思います。爽快感高し。

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マンムーマンムー♂)@とつげきチョッキ(せっかち/あついしぼう

211(204)-173(60↑)-105(36)-x(↓)-106(204)-101(4)

じしん/こおりのつぶて/いわなだれ/ゆきなだれ

物理アタッカー兼対炎枠として採用しました。特性「あついしぼう」と「とつげきチョッキ」があれば対炎枠として活躍できるのでは、と思いながら考えたものの、仮想敵による被ダメ及び役割対象が想像できず、最終的に調整はこちらも「徹底攻略」の下記記事を参考にさせていただきました。

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トレーナーとしてパーティ内での役割や強みを理解できないまま運用し、真価を発揮させられなかったのが心残り。ちなみに「じわれ」の枠が「ゆきなだれ」なのは遺伝が面倒だったからで深い理由はないです。

今ならこの枠は対鋼を見られるヒヒダルマ(ガラル)か、対面性能を重視した襷型のASぶっぱ型にしていると思います。当時襷型を採用しなかったのは、ユキメノコを襷で採用する可能性が最後まであったからです。

また唯一ニックネームがないのはむしろ特別感の裏返しかもしれません。レイド穴で見つけた理想個体をそのまま使っているので、マンムーとして出会った彼は僕にとってマンムー以外の何物でもありません。

カチコール(かちこ♀)@ごつごつメット(わんぱく/がんじょう)

202(252)-137-259(252↑)-×(↓)-67(4)-48

てっぺき/じこさいせい/ボディプレス/ミラーコート

安心安定の物理受け枠。ザシアン以外なら大体受け出しが可能で、ザシアンすら積んでから対面できればしっかりと処理できる優秀な子です。ただし「せいなるつるぎ」はNG。

技構成は確定枠の「てっぺき」「ボディプレス」「じこさいせい」。選択枠は特性「がんじょう」と合わせて特殊対面で役割が持てる「ミラーコート」。ランクマッチのような環境で戦う場合は後続のサポートとして「こうそくスピン」も選択肢になるかも知れませんが、今回は仮想敵が存在し得ないので広く見れる「ミラーコート」にしました。

持ち物は詰ませ性能を上げつつ負荷をかけられる「ごつごつメット」。努力値は安定のHBぶっぱです。結局選出する機会はありませんでしたが、調整目的でランクマッチに潜っていた際は一番活躍してくれました。

ユキメノコ(♀)@ひかりのこな(おくびょう/ゆきがくれ

145-×(↓)-90-132(252)-91(4)-178(252↑)

シャドーボール/あられ/みがわり/かげぶんしん

こおり統一を選んだ最大の理由。先にも触れた理由により特性は選択の余地なく「ゆきがくれ*5。世に見る先発型の襷ユキメノコのろわれボディ)の劣化にならないようにするため、自ずと型は害悪型に。

技構成はゆきがくれで下がった回避率を更に下げる「かげぶんしん」。安心して行動するための「みがわり」。長期戦の際に自ら霰を降らせるための「あられ」。そして残るワンウェポンは通りの良い「シャドーボール」と相成りました。

持ち物はここまで来たら行くとこまで行こうと思っての「ひかりのこな」。努力値についてはCSぶっぱですが、Cを削りみがわり運用に際してのHP調整を行っても良かったかも知れません*6

文字通り運ゲーを押し付けるこの構築の役割は、圧倒的な不利に抗うための「切り札」です。回復耐久のような型を除き、理論上すべての不利を覆せるため、タイプや構成上見られない相手を処理する役割を担います。運用の際は必中となるダイマックスを相手に使わせておく必要があるのでご注意を。

補欠要員

パルシェン@きあいのたすき(いじっぱり/スキルリンク

125-161(252↑)-201-×(↓)-65-122(252)

つららばり/ロックブラスト/こおりのつぶて/からをやぶる

典型的なからやぶエース。こおりタイプを使うにあたって、懐かしのポケモンであるパルシェンを使ってみたいと思い調整しました。が、いまいち選出するイメージとパーティ内での役割が定まらず不採用。

技構成は確定枠の「からをやぶる」とタイプ一致の最大火力「つららばり」、タイプ統一として特定のタイプを見るために「ロックブラスト」。もう一枠は悩みましたが安定枠でありスイーパーの役目を果たす「こおりのつぶて」にしました。ピンポイントにメタを張るなら「ミサイルばり」も面白かったかも知れません。

選出&パーティ運用

運用も何もない不出来なパーティですが、記録がてら当時おぼろげに考えていたことを言語化していこうと思います。供養ですし、これはこれで意味があるでしょう。

選出はエース枠のラプラスとパッチルドンの通りの良さを確認し、パッチルドンの通りが良ければ起点のアマルルガが先発、ラプラスの通りが良ければ初手ラプラスダイマックスを狙いに行きます。あとは流れです。アマルルガ-ラプラス-パッチルドンが無理なく出せるなら最強だと思います。

ただしラプラスダイマックスでは霰が降らないため、アマルルガの遺した霰のターン数管理は結構シビアです(当社比)。初めの頃はパッチルドンが出てくる頃には霰が止んでしまっていて負け、みたいな展開が多々ありました。

また基本が対面構築寄りであり、物理相手へのクレベース以外の受け出しは不可能なので注意が必要です。ちなみに、この構築を無謀にもランクマ等で使うならば、先発アマルルガは襷にするか、ユキメノコを襷にするなどして初手ザシアンに対するケアをしないとぶっちゃけ勝てません。

おわりに

いつの間にやら①と②の記事が更新され一時は焦らされましたが、でなければこの記事も書こうとは思わなかったでしょうし、結果的に良かったのではないでしょうか。

最後になりますが、内容に関する苦労よりも、ポケモン本来のひらがな表記を優先するか、はたまた漢字表記を優先するかという、表現上の悩みの方が書く上で辛かったことをここに告白します。言うならば『まどマギ』について文章で触れようとすると登場人物の名前が大体読み辛い、みたいな。

*1:ぜったいれいどは」一撃必殺技で唯一タイプ一致でないと命中率が下がる仕様となっている。原因は唯一準伝枠でパッケージを飾っている某ポケモンの乱用による。

*2:こおりタイプの技でありながら水タイプに弱点を付ける特殊技。

*3:味方の物理・特殊技を5ターン半減する変化技。「リフレクター」+「ひかりのかべ」。

*4:企画決定段階ではまだ『冠の雪原』を購入していなかったため、夢特性ユキメノコを自力で入手することが困難だったのが大きな理由。最初から「のろわれボディ」を使えるとなればゴースト統一の選択もありはした。

*5:アマルルガ夢特性で採用していることからも分かる通り、夢特性自体は厳選できていたものの、この機会ぐらいしか使えない型だと思い最終的に「ゆきがくれ」を選択。

*6:直前まで襷での先発運用も考えていたため詰め切れていない調整となっている。